工房通信 2010
タモ埋もれ木仏壇1タモ埋もれ木仏壇2タモ埋もれ木仏壇3 2010/11/12
 先日、仏壇納品してきました。W400*H550*D340と小さめのもの。依頼主の要望で扉は折れ戸、引き出し、スライドトレー付きです。小さな扉ですが折れ戸にしたことで、開いた時の全体の姿がバランス良く見えます。自分なりに合格点。
 故人の一周忌に間に合わせたいとのご希望にギリギリでしたが、間に合いほっとしました。
ウォールナットテレビ台1ウォールナットテレビ台2
インビスマグネットドライバー
 埋め込んだ様子を撮影するのを、忘れてしまいました。左下の画像で大きい方の筒状の中心に見えている細いビスが回転する部分です。白い部分に磁石が入っています。右の画像が専用のマグネットドライバーです。このTV台では40セット使用しています。
2010/10/24
 TV台納品しました。長さ2m、ウォールナットです。テレビが大きいのでそんなに見えないのですが、2mあります。三階建て住宅の三階に納品、エレベーターは、あったのですが入りません、階段も狭く、組み立て式での制作にしました。スイス、ラメロ社の「インビスシステム」という特殊な締結金物を使っています。説明しづらいのですが、組み合わせ部分にボルト、ナット様のものを埋め込み、磁石の力でボルトを回転させて締め込み、組み立てるというものです。この方法の最大の特徴は組み立て後、外部からは何も見えないということです。小さな穴もなにもありません。常識を覆すものです。かなり高価な為、どんなものにもという訳にはいきませんが、今まで出来なかったことが可能になる有効なシステムです。
ウォールナット大型姿見 2010/10/15
 大きな姿見納品しました。デザインと高さをドア枠に合わせてあります。高さ2420、鏡の有効寸法2200*1000とかなりの大きさです。この大きさの鏡を自分で運ぶのは限界です。(一人で運んだ訳ではなく手伝いはいましたが)トラックに載せるのも、割れる可能性が有り平積みはできません。ガラス屋ではないのであの「ラック」も有る訳も無く、思案の果てに何とか積んだのですが、大変でした。やはり、「餅は餅屋」です。これ以上の大きさの場合はガラス屋さんに頼むことにしようと思った納品でした。枠はウォールナットで、勿論壁に固定しています。
パーソナルチェアー改/ナラ材ボール盤レーザーマーカー(本体)
ボール盤レーザーマーカー(ライン)

木工の世界も少なからず、新技術の導入が進んでいます。各機械の位置決めのデジタル化もそうですし、レーザーの有効利用もその一つです。一昔前までは小さなレーザーマーカー一台10万円近い価格でした。それを思えば、リーズナブルな価格設定は、ありがたいです。
2010/10/03
 春に制作納品したイスの改良版を本日納品しました。今回はナラで作りました。基本的なデザインは変更無しですが、お客様の要望に沿って、部材の寸法を全体に大きくし、アームは幅広に、ヘッドレストも大きくしました。全体にガッシリとしたイメージに仕上がっています。非常に満足して頂き、作り手にとっては、最高の納品でした。

 右側二つの画像は、ボール盤に取り付けたレーザーマーカー(ポインター?)です。以前からアメリカで売られているのは、知っていて、便利そうだなと思っていましたが、入手出来ないでいました。先日リブロスデルムンドで扱い始めたと知り、早速入手して取り付けてみました。二つレーザー面の交わったラインをドリルの中心ラインに合わせることが必須で、ちょっと調整が必要ですが、予想通り、これは使える!非常に便利です!!
トチ&エンジュ花台三台ケヤキ座卓1ケヤキ座卓2
ウォールナット一枚板テーブルケヤキ仏壇1ケヤキ仏壇2ケヤキ仏壇3
テーブル塗り替えウォールナット額お蕎麦やテーブル
お蕎麦やテーブル&衝立ウォールナット仏壇台治具
ここ三ヶ月の仕事です。クリックすると別ウインドウで開きます。
2010/09/17
 三ヶ月振りの更新です。忙しさにかまけて怠っておりました。仕事はちゃんとしておりました。
 気付けば、九月も半ば過ぎ、暑さも一段落、今年も残すところ三ヶ月とちょっと、月日の経つのが異常に早く感じます。歳のせいでしょうか?

 今年の夏は、観測史上記録的な猛暑とゲリラ豪雨が日本列島全体を襲い、いやが上にも「地球が、自然がどうにかなってしまってる」と強く再認識させられました。無くした自然環境を取り戻すのは容易ではないでしょう。そうは言っても何もせず、手をこまねいて見てる訳にもいきません。効果はすぐに目に見えなくともまずは皆で、身の回りの出来ることから始める以外ないのでは、ないでしょうか。

工房看板
工房引っ越して、一年以上過ぎ、やっと看板作りました。
ケヤキ仏壇1ケヤキ仏壇2
材料は全てケヤキ、大きさは、ほぼ畳一枚。
2010/06/12
 仏壇を納品設置してきました。家を建てかえされているお客様です。家紋入りガラスは、旧宅の仏壇に使ってあったものです。上部の黒い丸棒は同じく旧宅の障子の腰に使われていたものです。それ以外にも、檜の柱を解体時に引き取って、背板等に使用しています。
 昔は家の建てかえの際に、古い家の材料を使うということが、普通に行われていたようです。そこには、経済性とは別の豊かさを感じることができます。
 造り付けの為、壁の仕上げ前の設置にしました。扉、引き出しを作って完成です。
ウォールナット板ウォールナットテーブル&ベンチ
ウォールナットテーブル
2010/05/06
 GW中にテーブル、ベンチ納品しました。
ウォールナット三枚ハギテーブル、大きさは1800*900、耳を落としてスッキリと美しいテーブルになったと思います。左の画像の三枚の板が基の材料です。耳を残せばブックマッチで作れる大きさだったのですが、依頼主との相談で、耳を落すことにしました。
 自分で丸太を入手し、製材しない限り、綺麗な無傷のままの耳付の板を手に入れるのは、難しいのが現状です。理由は製材の前に、製材機の鋸刃を傷める危険性のある皮の部分を機械で剥いてしまうからです。作る側からすれば、もったいない話なのですが、材木屋さんの事情も分かるし、歯痒さが残ります。
ウォールナットパーソナルチェアー1ウォールナットパーソナルチェアー2
ウォールナットパーソナルチェアー3
2010/04/24
 二ヶ月前に模型を作ったイスの実物が出来上がりました。模型も苦労したのですが、実物は想像に違わず苦労の連続でした。苦労した甲斐あり、満足の出来るものが出来ました。後はお客様に気に入って頂けるかどうかです。
 座面とヘッドレストのクッションは低反発ウレタンに本革張りです。座はウエビングテープでクッション性を高め、座り心地の良さに重点を置いています。
 来週納品します。
神代タモ仏壇&阿弥陀如来神代タモ仏壇扉ロック神代タモ仏壇
阿弥陀如来像を納めました。
木球を回して、ロックを解除します。
2010/04/11
 昨日、仏壇を納品しました。お客様の所で中に納める仏像を入れていただき撮影することができました。仏像を納めると、仏壇はより仏壇らしく、威厳のある姿に見えてきます。作り手としては、嬉しい瞬間でした。この仏壇で初めて試みた、木のネジ式ロックもうまくいき、お客様にも大変喜んでいただき、嬉しいかぎりでした。
 実はこの仏壇、結構大きいです。W720H1242D556重さ40〜50Kgで、一人での納品は出来ず、助っ人を頼んでの納品でした。

デジタル角度計デジタルプロトラクター
←↑傾きを検知して0.1度単位で角度表示します。
自在定規の角度表示付きです。同じく0.1度単位で表示。↑→

 何れもアメリカで販売されているもの、日本では、手軽に手に入るものは存在しません。木工人口の違い、考え方の違いは理解できるのですが、アメリカの木工環境は羨ましい限りです。
 二つ共、リブロスデルムンドで購入できます。(アメリカでの販売価格と大差ないので、助かりました。)
2010/04/03
 デジタルな道具、二点入手しました。先日作った模型のイスを制作するのですが、角度の付いた加工が多くちょっと考え込んでいました。前から気にはなっていたのですが、いい機会だと思い購入しました。昔だとイスを作る時、ベニヤ板に原寸図描いて、角度は自在定規で取って加工していました。CADを使うようになり、イスの原寸図を描かなくなりました。CAD上で寸法も角度も完璧な数値で表示されます。それを加工機に移す方法がアナログではどうしても、誤差が大きく困っていました。この二つのデジタル定規で正確な加工が期待できます。木工の世界も確実にデジタル化が進んでいます。手作りに、いかに旨くデジタル的な考え方を使うかが腕の見せ所とも言えます。
木のネジ1木のネジ2 2010/03/21
 仏壇を作っています。画像は仏壇の天板にタップでネジを切っている様子です。この仏壇、仏壇というよりは、仏像を納める厨子の性格が強く、その仏像は依頼主の家に代々伝わるもので、大切にされています。通常、仏壇にロックは付けていないのですが、今回の場合、扉を閉めていた時の地震による仏像の転倒を防ぐ為、ロックを付けることにしました。その為のネジ穴なのです。出来上がりは今月末の予定です。
ウォールナットイス納品 2010/03/15
 ウォールナットのイス四脚、納品しました。
ブルーの敷物とウォールナットはベストマッチです。このイスの他にベンチも作ることになっているのですが、デザインまとまらず、時間を頂いて再考です。


 納品の帰り、八王子税務署に確定申告の提出に行ったのですが、周辺の道は大渋滞、パーキングは全て満車状態、税務署の玄関には長蛇の列、あきらめてかえってきました。夜、収受箱に投函です。
ウォールナットイス 拡大ウォールナットイス最終仕上 拡大 2010/03/09
 イス四脚の最終仕上げやっています。手作りでなければ出来ない手法です。このイスの場合は突合せ部を全て面一(つらいち/業界用語)にしています。このやり方ですと、ちょっとの目違いも許されないので、組み立て後の修正が必要となり、又、面取も手間がかかるので、通常は避けるのですが、あえてやっています。イスの場合、量産のものとの価格差はかなりあり、どこかで手作りでなければ、ということををと考えた結果です。今日一日はこの作業が続きます。
イス模型1 拡大イス模型2 拡大イス模型3 拡大 2010/02/28
 イスの模型を作りました。現在制作中のイスでは、原寸で試作したのですが、このイスの場合注文が一脚の為、初めての試みでしたが、模型で検討することにしました。模型もなかなか大変です。家具作りに従事する者のさがか、材料のスケールとか見える部分の仕口とかの忠実さにこだわってしまって、膨大な時間を費やすことになってしまいましたが、楽しい時間を持つことができました。苦労した甲斐があり、お客様に気に入ってもらえましたので、何箇所か改良変更の上、近々制作に入ります。
2010/02/17
 先日試作した椅子を4脚制作しています。画像は座板のゆるやかな円弧の荒削りをルーターでしている様子です。実は失敗しました。一枚作り替えました。ルーターでの加工深さが途中で変わってしまいました。不注意でした。と言うより機械の特性を十分に把握していなかったのが原因でした。どんな優れた機械、道具でも、「使いこなす」ということの大切さを痛感しました。油断、過信、慣れ、うっかりすると、大失敗につながります。「初心忘るべからず」この言葉が木工作業では、一番重要かもしれないと、あらためて考えさせられた今年初めての失敗でした。
2010/02/01
 張替え依頼のイスを納品しました。
アメリカ製のかなり高級なイスです。使われて十数年だそうですが、張り地の皮はかなり痛んでいました。(張替え前の写真を撮り忘れてしまった。残念。)それと、クッションにウェビングが使ってあったのですが、それもかなり草臥れていたので交換し、ウレタンも全て新しいものに交換しました。それなりに費用は掛かるのですが、良いものを長く使うには、やはりこういうメンテナンスが不可欠です。
今年第一号の家具修理でした。


 《昨年始め、経済は低迷を続けるだろうという予測をしました。やはり一年経っても、状況は変わっていません。今年一年も実感のある経済の回復は望めないと考えています。政府の事業仕分けじゃないけれど、十年後を見据えた仕分けが、個人のレベルから必要だと考えています。場当たり的な政府の経済政策にも疑問が残ります。問題の本質を語る政治家がいないのが、残念でなりません。》
2010/01/25
 昨年暮れ、父が急逝しました。喪中ということもあり、新年のご挨拶は控えさせていただきます。

 左の画像、試作アームチェアーです。新しいデザインのイスはやはり、試作が必要です。座り心地の確認、強度の確認、デザインの再考が図面上では詰め切れない部分が残り、試作となる訳です。このイスも何箇所かの変更をし、今年最初の制作となります。


 右の画像は木工房用のエアクリーナーです。アメリカのJET製で、某ショップのクリスマスセールで購入しました。あまり効果が目に見えないのですが、五年、十年という間には、健康に違いが出るのではと思い、購入しました。(狭い工房で、集塵機の木屑を処理すると、工房全体が真っ白に曇り、その状態が暫くおさまらないので、気になっていました)
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